20240501_resident-tax-2years-main-image ノウハウ

住民税の仕組み|新卒会社員2年目から手取りが減る理由を解説!

社会人2年目から手取りが減る理由は、「住民税」が引かれるようになるためです。一般的に、住民税は社会人1年目には課税されることがなく、2年目の6月から給与天引きが始まるため、給与額が同じでも手取りが減ってしまいます。 

この記事では、社会人2年目で手取りが減る理由をはじめ、住民税はいつから引かれるのかという仕組みや、手取りを減らさないための対策について、わかりやすく解説します。 

▼「手取りが減る理由」をまとめて理解したい方はこちらの資料をご覧ください。▼

知って得する 社会保険料の仕組み

社会人2年目で手取りが減る理由

社会人2年目で手取りが減る理由は、「住民税」が給与から引かれるようになるためです。

住民税とは、地方自治体が住民に対して課する税金で、その年1月1日の時点で住民票がある自治体に納めるものです。学校教育や医療、公共施設など行政サービスを支えるための財源になっています。

この住民税は、『前年の所得』をもとに課税される仕組みです。一般的に、新卒1年目は課税対象となる前年の所得がないため、原則として住民税はかかりません
しかし、2年目になると1年目の所得をもとに税額が決まり、毎年6月から翌年5月にかけて給与から天引きされます。これにより、給与額が変わらなくても手取りが減少することになります。

なお、住民税の金額は「所得の約10%+均等割(約5,000円)」が目安です。

豆知識

「住民税」には、前年の1月1日から12月31日までの所得に応じた負担を求める「所得割と、所得の高低にかかわらず定額の負担を求める「均等割があります。この2つを合わせた額が、個人が納付する住民税の総額です。

「所得割」の税率:所得に対して10%(道府県民税 4%、市町村民税 6%)(※1)

「均等割」の年間税額:5,000円(内訳:道府県民税1,000円+市町村民税3,000円+森林環境税1,000円)(※2)

※1 政令指定都市では、道府県民税 2%、市民税 8%
※2 自治体により500円〜1,000円程度の上乗せや、独自の減税措置がある場合があります。また、2023年で終了した「復興特別住民税」と入れ替わる形で、2024年度からは新たに「森林環境税」1,000円が追加となっています。

【参考サイト】総務省サイト「個人住民税」/「森林環境税及び森林環境譲与税

▼給与や住民税の仕組みは、企業側ではどのように処理されているか知りたい方はこちら▼

中途入社者の給与計算ガイド

住民税はなぜ2年目から引かれるのか

住民税が2年目から引かれる理由は、「前年の所得をもとに課税される仕組み」にあります。 

前年所得に対して課税される仕組み

住民税は、毎年1月1日から12月31日までの所得をもとに計算され、その翌年の6月から納付が始まります

課税対象となる期間2025年1月1日~12月31日までの所得
納付する期間2026年6月~2027年5月

例えば、1年目(2025年)の所得に対する住民税は、2年目(2026年)の6月から支払いがスタートします。このタイムラグがあるため、1年目とほぼ同等の給与額にもかかわらず、「急に手取りが減った」と感じる原因になります。 

1年目は住民税がかからない理由

新卒1年目は、それ以前の年に給与所得がないため、住民税は原則として課税されません。自治体によって多少違いはありますが、扶養家族のいない単身者の場合、前年の所得が一定額(目安として年収100万円前後)以下であれば、住民税は課税されないケースが一般的です。 

ただし、1年目でも住民税がかかるケースもあります。前年のアルバイト等での収入がこの基準を超える場合は、社会人1年目でも住民税が課税されることがあります。 

社会人3年目に住民税額が高くなる理由

4月入社の場合、2年目に給与から天引きされる住民税の課税対象は、入社1年目の4月~12月までの9カ月分の所得です。
3年目になると、1月~12月までの12カ月分が課税対象となるため、さらに税額が高くなるという仕組みです。

resident-tax-2years-chapter3

▼社会保険料の仕組み|4~6月に残業すると手取りが減るって本当!? こちらの記事もおすすめです。▼

住民税が引かれる仕組み(徴収方法)

住民税の支払い方法は「特別徴収」と「普通徴収」の2種類があり、勤務形態によって異なります。会社員の場合は、原則として「特別徴収」が適用されます。

特別徴収(会社員)

特別徴収とは、給与から住民税が自動的に差し引かれる(天引きされる)仕組みです。

市区町村で計算された住民税額が会社に通知され、会社は毎月の給与支払い時に住民税を差し引き、本人に代わって納付します。
そのため、会社員の場合は自分で納付手続きを行う必要がなく、納め忘れの心配もありません。社会人2年目の6月から手取りが減るのは、この特別徴収が開始されるためです。

resident-tax-2years-chapter3-2

普通徴収との違い

普通徴収とは、住民税を個人で納付する方法で、主に個人事業主やフリーランスなどが対象です。市区町村から送付される納付通知書をもとに、年4回(6月・8月・10月・翌年1月)に分けて支払うか、一括で納付します。

特別徴収との違いは、「給与から天引きされるか」「自分で支払うか」という点です。普通徴収の場合は1回あたりの支払額が大きくなるため、資金管理が必要になる点に注意が必要です。

resident-tax-2years-chapter3-1

手取りを減らさないための対策

社会人2年目になると住民税の支払いが始まり、手取りが減るケースは多く見られます。ただし、制度を正しく活用することで、税負担を軽減することも可能です。ここでは、代表的な対策として「ふるさと納税」や確定拠出年金といった控除、日常的にできる支出管理について解説します。 

ふるさと納税

ふるさと納税とは、地方自治体に寄付を行うことで、寄付金額のうち2,000円を超える部分について、一定の上限まで所得税や住民税の控除が受けられる制度です。

控除の上限額は年収や家族構成によって異なるため、総務省の「ふるさと納税ポータルサイト」 や各種ふるさと納税のWebサイト上のシミュレーションツールで事前に確認してみましょう。

確定拠出年金(iDeCoなど)

確定拠出年金とは、拠出された掛金とその運用益との合計額をもとに、将来の給付額が決定する年金制度です。 掛金を事業主が拠出する企業型DC(企業型確定拠出年金)と、加入者自身が拠出するiDeCo(イデコ・個人型確定拠出年金)があります。

確定拠出年金への掛金は、全額所得控除の対象となるため、所得税や住民税の負担軽減につながります。つまり、確定拠出年金を始めることは、将来の経済的な安定を見据えながら税金対策も行える賢い選択ともいえるでしょう。

※なお、iDeCoの掛金は年末調整で控除申告が可能ですが、ふるさと納税は確定申告またはワンストップ特例制度の手続きが必要です。 

支出管理

住民税は制度上避けることができないため、日々の支出管理を見直すことも重要です。固定費の見直しや貯蓄の仕組み化などを行うことで、手取り減少の影響を抑えることができます。 

【企業向け】住民税・給与計算のミスはなぜ起きるか

ここまで見てきたように、住民税の仕組みは個人にとっても分かりづらいものです。企業側ではさらに複雑な処理が求められるため、ミスが発生しやすい領域といえます。

■計算の複雑性
住民税のミスが起きやすい理由の一つは、計算や運用が複雑である点にあります。
住民税は前年所得をもとに算出されるだけでなく、入社・退職・異動などの人事イベントや、自治体ごとの税率の違いなど、複数の要素が影響します。また、毎年の年度更新や税額変更への対応も必要となるため、処理が煩雑になりやすいのが特徴です。
こうした要素が重なることで、計算ミスや対応漏れが発生しやすくなります。

■アウトソーシングの必要性
もう一つの理由は、業務が属人化しやすいです。
住民税の処理には専門知識が必要であり、担当者に依存しやすく、チェック体制が不十分な場合にはミスに気づきにくいという課題があります
そのため、給与計算業務をアウトソーシングし、正確性の担保と業務負担の軽減を両立する企業も増えています。

▼給与計算や住民税対応の負担を減らしたい方はこちら▼
給与計算や住民税対応の実務に役立つ資料をまとめています。業務の効率化やミス防止に関するポイントも解説していますので、ぜひご確認ください。

人事労務の人気資料5選

よくある質問(FAQ)

Q
社会人2年目で手取りが減るのはなぜですか? 
A

住民税の支払いが始まるためです。住民税は前年の所得に対して課税される仕組みのため、1年目は原則かからず、2年目の6月から給与天引きが開始されることで手取りが減少します。

Q
住民税はいつから引かれますか? 
A

前年1年間の所得に対する住民税が、翌年の6月から翌年5月まで、給与から天引きされます。

Q
住民税の負担を軽減する方法はありますか? 
A

ふるさと納税やiDeCoなどの控除制度を活用することで、一定の軽減が可能です。

Q
社会人1年目でも住民税はかかりますか? 
A

社会人1年目は原則として住民税はかかりませんが、前年にアルバイト収入などで一定以上の所得がある場合は課税されることがあります。

社会人2年目で手取りが減る理由と対策まとめ

社会人2年目で手取りが減る主な理由は、住民税の支払いが始まるためです。住民税は前年の所得に基づいて課税される仕組みのため、1年目には発生せず、2年目の6月から給与天引きが開始されます。また、年収の増加に伴い住民税額も増えるため、3年目以降はさらに負担が大きくなるケースもあります。

このように、住民税は個人にとっても理解しづらい制度ですが、企業側ではさらに複雑な管理が求められます。従業員ごとの税額管理や年度更新、異動対応など、住民税の更新対応には多くの工数と正確性が必要です。そのため、給与計算業務の効率化やミス防止の観点から、アウトソーシングを検討する企業も増えています。

給与計算の正確性と業務効率を両立したい方は、給与計算代行サービスの活用も一つの選択肢になり得るでしょう。

BODの「給与計算代行サービス」

BODでは、給与計算の専門知識とノウハウを持つ専属チームが、万全のチェック体制でお客様の給与を正確に計算します。企業独自の給与計算方法にマッチする人事労務システムを利活用し、業務工程の再構築からご提案、コスト削減へと導きます。
↓↓↓ サービス詳細を見る ↓↓↓

タイトルとURLをコピーしました